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人と人のつながり委員会

「いつまでも元気で活躍できるまち」の実現を目指し、住民同士が繋がり、支えあうことを支援する社会の在り方を検討します。
現在は「就労ワーキンググループ」として活動し、身近な地域で無理なく働き、かつ地域の課題解決に貢献できる「生きがい就労」の場をまちに創造することを目指しています。就業の場は「農業」 「生活支援」 「子育て支援」 「食」の4領域、8事業です。

~生きがい就労とは?~

団塊世代が65歳に達しようとしている今、大量退職で多くのリタイア層が地域に戻ってくると予想されます。地域にとっては、豊かな知識と経験を持つ人材が地域に戻ってくるということです。地域が抱えている課題解決の担い手としてリタイア層の知識と経験を活用するチャンスです。一方、これまで市外で働き「会社が社会とのつながり」であった方の多くは、地域とのつながりを作るチャンネルが限られるため活躍の場が限られてしまいがちです。地域での孤立を防ぎ、健康の維持、増進をすすめるためにも、多くの方が地域で活躍できる場があることが求められます。そこで提案するのが「生きがい就労」です。
リタイア層の持つ、セカンドライフの「生きがい」を求めるニーズ、現役時代とは異なり無理なく・楽しく・出来る範囲で社会と関わりたい、地域や社会に貢献したい、という思いに一致し、かつ、現役時代に慣れ親しんだ「働く」というかたちで社会に関わり自分の居場所や役割を得ることが出来る、長寿時代の新しいワークスタイルを提案します。

就労ワーキンググループ

「農業」「生活支援」「子育て支援」「食」の4つのワーキンググループから構成されます。これら4分野は、高齢者の力や知恵を活かして、現在柏市が抱えている課題を解決できるのではないか、と考えた領域です。ワーキンググループでは、総合研究会のメンバーである柏市、東京大学高齢社会総合研究機構、UR都市機構に加え、それぞれの分野の専門家や関連組織が参加して、高齢者の能力と地域の課題をうまくマッチングする仕組みを考え、地元の企業や組織と一緒になって高齢者が生きがいとして働ける場をつくっています。

第2期「就労セミナー」(全4回)

●「セカンドライフの新しい就労を創造する:就労セミナー」の第2期が、2月3日(金)より東京大学高齢社会総合研究会主催、柏市およびUR都市機構共催で開講しました。

●今回は昨年11月から開催した第1期とは地域を変えて募集し、35名の申込みがありました。柏市に在住の60歳以上の皆さまが市内各所から集まり、とても熱心な会となりました。35名の内訳は、男性が約75%、60歳代が約70%です。

●セミナーは4回シリーズで開講されます。初日である3日は「セカンドライフの新しい生きかた」をテーマにした講演の後、受講者のみなさんが6つのグループに分かれて自己紹介し、高齢期の働き方について自由に議論しました。
フルタイムではなくても何らかの形で働き続けたいという意向の方が多い一方で、60を過ぎると活躍できる場が限られてしまうという声も多く聞かれました。このセミナーを通してセカンドライフの働き方のヒント、きっかけを見つけたい、仲間をつくりたい、という声も聞かれました。

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「セカンドライフの新しい働き方を創造する」(第1回)

●2011年11月11日、東京大学柏キャンパス第2総合研究棟にて、就労セミナー『セカンドライフの新しい働き方を創造する』(4回シリーズ)がスタートしました。このセミナーは柏市豊四季台地域高齢社会総合研究会活動の一環として柏市・UR都市機構と共催して開催されるものです。柏市在住の60歳以上のかたがたを対象としています。
当日は朝から小雨交じりで12月中旬並みの寒さという悪天候の中、参加予定者ほぼ全員がご参加くださいました。

●セミナー冒頭に趣旨説明があり、続いて東京大学高齢社会総合研究機構秋山弘子特任教授により『セカンドライフの新しい働き方』をテーマとする講演がありました。講演では、認知能力の年齢による変化、高齢期の可能性、生きがい就労の場の創造は個人と地域社会の両者にとって有益であること等について熱く語っていただきました。
その後の質疑応答のなかでは、「若者の就職難との関連」、「北欧諸国との比較」、「女性としての働き方」など、より突っ込んだ質問もでました。

●セミナーの後半では、農業、教育、保育、高齢者福祉等、関心のある分野別に8つの小グループに分かれて「理想の働き方」をテーマにグループワークを実施しました。議論は予想以上に盛り上がり、各グループとも予定時間では話は尽きない白熱ぶりでした。

●参加者52名の内訳は男性45%、女性55%、年代別では60歳代69%、70歳代27%、80歳代4%、最高齢は84歳でした。

●セカンドライフでも何らかの形で働き続けることに関心の高いかたがたが参加され、スタッフ一同としては新しい就労の場づくりということに対する期待感の高さを肌で感じ、「新しい働き方の創造」への思いを新たにしました。
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「セカンドライフの新しい働き方を創造する」(第2回)

●表題セミナーの第2回が11月25日に開かれました。当日は前回の悪天候とは打って変わって快晴の日和に恵まれ、参加者は前回をやや上回る55名となりました。
今回は『高齢者就労の現状』というテーマで3人の講師から以下のお話がありました。

●まず、社団法人柏市シルバー人材センター川上博司事務局長から、『柏市シルバー人材センターの仕組みと状況』について詳細な数字を交えた説明がありました。

●次に、人材派遣会社パソナグループの一員である(株)日本雇用創出機構の中野生穂代表取締役社長から、『60歳以上の方々の再就職事例』として過去10年4千名のデータから企業再就職、NPOへの就職、起業など様々な例が紹介されました。

●続いて、流山市在住の社会保険労務士の原田雄二氏から『セカンドライフの新しい働き方とその社会福祉諸制度』と題して、60歳以降の就労形態・時間・給与等の違いによる年金・健保・雇用保険等の制度運用上の区分について、ポイントを絞った説明がありました。最後に、自らの体験談も交えた「生きがい就労」例として、NPO活動への参画、資格を活かすというお話がありました。

●その後、残された20分ほどの時間で、前回と同様8グループに分かれて自由に議論していただきました。前回より打ち解けた雰囲気の中、活発に話し合いがおこなわれました。
高齢者就労環境の厳しさが再認識されることにもなりましたが、それゆえ、これまでにない新しい就労のシステムを創りあげることが重要であることも理解できる回となりました。
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「セカンドライフの新しい働き方を創造する」(第3回)

●表題セミナー第3回が、12月9日に実施されました。師走に入り冷え込みが厳しい中、受講者46名のほか、関係する事業者9名、傍聴者7名のかたがたが参加されました。

●今回のテーマは『事業者から、高齢者の就労に求めること・雇用の条件などについて学ぶ』です。高齢者の新しい働き方を創造するという理念に賛同し、一緒に作り上げていくことになりました事業者の皆さまにお越しいただきました。農業、教育、保育、生活支援、高齢者福祉、の各分野のエキスパートです。

●前半はセミナー主催者から、今日参加の事業者の事業内容について一通り概略説明がありました。その中で、高齢者が具体的にどんな働き方ができるのか、事業者の話を聞きながら考えてみましょうという話がありました。

●後半は分科会方式で、受講者が任意にこれらの5事業分野別に分かれて、各事業者から具体的に期待されている高齢者の仕事の内容・場所、必要とされる体力・能力・技術、ワークシェアの方法などについて説明を受けました。引続いて、質疑応答・意見交換も活発に行われました。
分科会参加の内訳は農業5名、教育13名、保育5名、生活支援8名、高齢者福祉15名、でした。

●受講者からは、具体的に高齢者が地域で働くというイメージがつかめた、働くことで社会に貢献するとはどういうことか考えさせられた、別の事業者の話も聞いてみたかった、等様々な意見が出ました。3回のセミナーを経て、受講者の中でも今すぐにも働いてみたい人と、このようなセミナーを通じてもっといろいろと勉強してみたい人などに、考え方が少しずつ色分けされてきているという印象です。次回でセミナーは終了ですが、熱心な受講者の皆さまの多様な思いに応えられる場が必要であると感じています。
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「セカンドライフの新しい働き方を創造する」(第4回)

●表題セミナー(4回シリーズ)の最終回が実施されました。受講者44名のほか、関係する傍聴者10数名のかたがたが参加されました。

●最終回はこれまでのまとめとして、『セカンドライフの就労の新しいかたち』をテーマに、それぞれの専門分野からのお話がありました。

●前半は矢冨研究員から、前回のアンケート結果をもとに集計・分類した『セミナー参加者はどんな仕事を望んでいるか』を受講者に還元するとともに、『セカンドライフの就労の新しいかたち』として、高齢者のセカンドライフ就労実現のための「ワークシェア」の考え方とその課題についてお話がありました。

●後半はまず、高齢社会総合研究機構飯島准教授より『「健康チェックセンター」へようこそ』と題して、生きがい就労に関連し、就労する方々の就労前後での健康変化を追跡する研究への参加が呼びかけられました。その後、大学院情報理工系研究科檜山助教から、『IT技術を利用した高齢者の就労情報提供システム』について、iPadを使ったデモンスとレーションを交えて説明がありました。このシステムにより、個人の就労スケジュール情報管理が容易になるなど、「ワークシェア」の考え方をベースにした柔軟な働き方をより効果的に支援できる可能性が高まることが説明されました。

●最後に、主催側からの閉講の挨拶があり、受講者に対する「人生二毛作」への期待が述べられました。その後、3回以上参加されたかたがたを対象に修了証の授与を行いました。ちなみに、全4回のうち3回以上参加されたかたは、56名中51名(91%)でした。

●今回ご参加いただいた皆様の熱心な様子に、主催側も背中を押された2カ月間でした。今回のセミナーの成果と反省を踏まえ、新しいセカンドライフ就労のすそ野をさらに広げるために、次回セミナー開催への準備を始めています。
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