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Lilian Mano氏との交流会

2025年4月1日(火)、米国住宅都市開発省(HUD)福祉・住宅局 環境プログラム専門官であり、マンスフィールド・フェローシップ第28期フェローでもあるLilian Mano(リリアン・マノ)先生が、東京大学を公式訪問されました。本学からは、飯島勝矢教授、大月敏雄教授、祐成 保志教授、呂偉達特任研究員のほか、倉田幸治学術専門職、笹野隆学術専門職員、平岡康隆学術専門職員、蒔野充照学術専門職員、金起漢客員研究員、佐藤麻美客員研究員が出席し、多様な専門分野の視点から意見交換に参加しました。

今回の訪問は、日米両国における高齢者住宅政策および環境問題についての相互理解を深めるとともに、今後の国際的な連携の可能性を模索することを目的として実施されました。当日は、まずLilian Mano先生より「米国における高齢者住宅政策と災害対策」に関するご講演が行われ、米国連邦政府が推進する持続可能かつ包括的な高齢者向け住宅政策、ならびに災害、住宅と健康・福祉を連動させる政策戦略の現状と課題について、実務経験に基づいた具体的なご紹介がありました。

続いて、東京大学高齢社会総合研究機構(IOG)からは、日本における高齢社会の現状や地域包括ケアの推進、高齢者の生活の質向上を目指したGerontology(老年学)分野における実践的取り組みが紹介されました。さらに、両国に共通する課題とその社会的背景の違いに着目しながら、高齢者住宅政策や福祉制度に関する総合討論が行われました。討論では、制度設計の視点だけでなく、現場実践、地域社会、住民参加の重要性にも焦点が当てられ、多角的かつ建設的な議論が展開されました。

本会合は、両国の最新の政策的知見を共有するとともに、学術界・行政・地域の連携を通じて新たなソリューションを模索する貴重な機会となりました。また、今後の共同研究の展開や国際政策ネットワークの構築に向けた具体的な一歩として、非常に意義深い交流の場となりました。