飯島勝矢教授率いるフレイル予防研究チームの研究論文がArchives of Gerontology and Geriatricsに掲載されました
超高齢社会において、高齢者の転倒・骨折、自立低下、要介護認定増加は社会的問題であり、フレイル予防がその課題解決の一つの対策となることが期待されています。
本研究は、コホート研究である柏スタディに参加している65歳以上の無作為抽出された地域在住高齢者を対象とし、栄養(食事と口腔機能)と身体活動、社会性をそれぞれ定義し(栄養は食事多様性、タンパク質と野菜の摂取、咀嚼機能で評価、身体活動は身体活動量は世界標準化身体活動質問票で評価、社会性は社会的ネットワークと社会参加、社会的サポート)、評価しました。3要素の実施状態とフレイルとの関連性について横断的検討を行った結果、3要素の中1つより2つ、2つより3つの要素を実践することにより、高齢者のフレイル有症率が有意に減少しました。
本エビデンスは、フレイル予防のために栄養、身体活動、社会性の3要素を合わせて実践することが重要であることを示し、健康長寿社会の実現に向けた健康増進及び介護予防施策に大きく貢献する事が期待されます。
タイトル:
Associations of multi-faceted factors and their combinations with frailty in Japanese community-dwelling older adults: Kashiwa cohort study.
共同研究者:
Weida Lyu, Tomoki Tanaka, Bo-Kyung Son, Masahiro Akishita, Katsuya Iijima
ジャーナル:
Archives of Gerontology and Geriatrics 2022 Sep-Oct;102:104734.
DOI:10.1016/j.archger.2022.104734.
Epub 2022 May 13.
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0167494322001157?via%3Dihub